「人の言うことを聞くべからず」+

坂本晶と申します。はてなでは「坂本晶の『人の言うことを聞くべからず』」をやっています。こちらはサブブログとして、古代史、神話を中心に扱っていきます。『水瓶座の女』という小説を、太陽出版から販売しております。読んで頂けたら嬉しいです。

ヤマトタケルは開化天皇である(41)~「佐耶岐」と大雀太子

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp『古事記』応神天皇条で、応神天皇が子の大山守命と大雀命(仁徳)に訪ねる場面がある。ここに天皇、大山守命と大雀命に問ひて詔りたまはく、「汝等は、兄の子と弟の子と孰(いづ)れか愛…

ヤマトタケルは開化天皇である(40)~訂正①・石之日売の正体

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp仁徳天皇の皇后石之日売は、葛城の曽都毘古の娘である。 葛城の曽都毘古は、健内宿禰の子として知られている。 しかし『古事記』孝元天皇の条には、健内宿禰の子として葛城長江曾都毘古と…

ヤマトタケルは開化天皇である(39)~出雲系の男が丹波系の女に殺された可能性について②

印色入日子命(いにしきいりひこのみこと)は『古事記』では、鳥取の河上宮に坐して、横刀壱仟口(たちちふり)を作らしめ、これを石上神宮に納め奉り、すなはちその宮に坐して河上部を定めたまひき。 と書かれている。印色入日子 と石上神宮について、『書…

ヤマトタケルは開化天皇である(38)~出雲系の男が丹波系の女に殺された可能性について①

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jpおそらく出雲系の男が、丹波系の女に殺された可能性がある。 その痕跡も『記紀』には残されている。 有名なのは、ヤマトタケルが童女に変装して、クマソタケルを殺した話だろう。 また安康…

ヤマトタケルは開化天皇である(37)~ニギハヤヒ、ヤソタケル、クマソタケル

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jpニギハヤヒと天火明命は同一だとも、違うとも言われる。 私の見る限り、祖神を天火明命とする氏族が尾張系、つまり丹波系で、ニギハヤヒを祖神とする氏族が物部系、つまり出雲系である。 …

ヤマトタケルは開化天皇である(36)~ヤソタケル、兄磯城、長髄彦

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jpヤマトタケルは開化天皇である(35)~神武東征からワカタケルに迫る① - 「人の言うことを聞くべからず」+で述べたように、『書紀』には磯城のヤソタケルと、赤銅のヤソタケルの二人のヤ…

お知らせ

メインブログで書きたいことが増えたので、サブブログの更新は月一回とします。読者の皆様にはご理解のほどよろしくお願いします。

ヤマトタケルは開化天皇である(35)~神武東征からワカタケルに迫る①

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp市辺忍歯王がヤマトタケル=開化の子であるなら、『記紀』にあるように、ヤマトタケル=開化の子は殺されたと思っていた。 しかし、殺されたのは丹波系のヤマトタケル=開化の子ではなく、…

ヤマトタケルは開化天皇である(34)~鹿と猪とモズ

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp『仁徳紀』に、磐之姫が死んで矢田皇女が皇后になった後に、こんな物語がある。 秋七月、天皇と皇后が高台に登られて、暑を避けておられた。毎夜、菟餓野の方から鹿の鳴く音が聞こえてきた…

ヤマトタケルは開化天皇である(33)~磐之姫の正体

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp仁徳天皇の皇后石之比売は、仁徳が八田若郎女を娶りたいと言われて怒り、山城の屋敷に籠ってしまう。 この話は『記紀』双方にあるが、それぞれの結論が違う。『古事記』では石之比売が仁徳…

ヤマトタケルは開化天皇である(32)~「大鷦鷯」はミソサザイ、「大雀」はすずめ

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp『書紀』仁徳紀には、 この天皇が生まれられたとき、みみずくが産殿に飛び込んできた。翌朝父の応神天皇が武内宿禰を読んで、「これは何のしるしだろうか」と言われた。宿禰は答えて、「め…

ヤマトタケルは開化天皇である(31)~新羅の王?仁徳天皇

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp『古事記』では、アメノヒボコの神話は応神天皇の条にある。応神崩御の記事の後に、アメノヒボコの神話があるのである。 また昔、新羅の国王(こにきし)の子ありき。 でアメノヒボコの記…

ヤマトタケルは開化天皇である(30)~三人の応神天皇

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp1.『古事記』仲哀天皇条では、 息長帯比売命 こは大后なり。を娶して生みましし御子は、品夜和気命、次に大鞆和気命、亦の名は品陀和気命。 とあり、この大鞆和気命が応神天皇である。 し…

ヤマトタケルは開化天皇である(29)~アメノヒボコとツヌガアラシト

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jpアメノヒボコとツヌガアラシトの神話は、非常によく似た神話と認識されている。しかしその細部を見ると、二人は別人であることがわかる。 まずアメノヒボコの神話から見てみよう。 新羅国…

ヤマトタケルは開化天皇である(28)~髪長姫の正体

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp髪長姫は以外なところにいる。 因幡国国造の伊福部氏の系図は、スサノオ、大国主の子孫がニギハヤヒという、『記紀』とは大きく異なる資料であるが、この『伊福部氏系図』の中に、髪長姫が…

ヤマトタケルは開化天皇である(27)~稲田宮主とクシナダ姫の深層

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jpスサノオとクシナダ姫の婚姻についての話は、既に以前紹介した。今回はテナヅチとアシナヅチ、クシナダ姫の名前、スサノオとクシナダ姫の子、子孫を中心に見ていこう。 まず『書紀』本文。…

ヤマトタケルは開化天皇である(26)~矢河枝比売はやか・ハエ媛

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jpハエイロネ、ハエイロドの「イロネ、イロド」とは、同母の姉妹を指す言葉である。兄弟の場合はイロエ、イロドとなり、兄、姉には性の区別があるが、弟、妹の方にはない。元々古代には、兄…

ヤマトタケルは開化天皇である(25)~飯豊皇女と「ハエ媛」

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp飯豊皇女について、『書紀』は『譜第』という文献(現在は散逸)から引用している。『譜第』によると市辺押磐皇子は蟻臣の女(むすめ)荑媛(はえひめ)を妻とされた。三男二女を儲けた。…

ヤマトタケルは開化天皇である(24)~飯豊皇女は三人いる

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp飯豊皇女は、『古事記』では『亦の名』を忍海郎女、青海郎女とある。『古事記』での飯豊皇女は、市辺忍歯王の妹である。 『書紀』では飯豊皇女は、磐坂市辺押磐皇子の娘である。 この推古…

ヤマトタケルは開化天皇である(23)~『記紀』には「倭の五王」のことは書かれていない

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp中田力著『日本古代史を科学する』では、天皇の在位年数を各時代の平均在位年数で割り出し、過去にさかのぼることで短くなる在位年数(つまり寿命が短くなる)に、相関関係があることを明…

ヤマトタケルは開化天皇である(22)~聖徳太子について

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp前回、聖徳太子のことに触れると述べたが、聖徳太子については私も本格的に研究できておらず、あるのは漠然とした仮説のみである。古代史研究家の関裕二氏の本は、2000年代によく読んでい…

ヤマトタケルは開化天皇である(21)~大山咋は丹波勢力に挿入された出雲の神

日吉大社東本宮 大山咋を祀るシリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp大年神の系譜は、大国主とスクナビコナの物語と、大国主の国譲りの物語の間に挿入されている。 『古事記』の神々の系図はほとんど意味がわからないが、無意味…

ヤマトタケルは開化天皇である⑳~穀霊の名のと「豊」は近親婚の証し

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp『記紀』に父子相姦らしき痕跡が、男女の名前の共通でない形であるかと言えば、それらしいものはある。 『古事記』における、応神天皇の皇后中日売(なかつひめ)の父は品陀真若(ほむだの…

ヤマトタケルは開化天皇である⑲~母子婚者の子は父子婚者

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp大国主と沼河比売(ヌナカワヒメ)の子がタケミナカタであるのは、平安時代に編纂された『先代旧事本紀』によって明らかになる。つまり『記紀』の時代には、タケミナカタがヌナカワヒメの…

ヤマトタケルは開化天皇である⑱~ヤマトタケルは大国主である

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp『書紀』本文の八岐大蛇のくだりにおいて、素戔嗚尊(スサノオノミコト)は八岐大蛇を退治した後、奇稲田姫(クシイナダヒメ)を娶る。クシイナダヒメは大己貴神(オオアナムチノカミ)を…

ヤマトタケルは開化天皇である⑰~ヤマトタケルはスクナビコナである

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp大国主は少名毘古那(スクナビコナ)とともに国作りをする。国を作るのに、スクナヒコナの協力が必要なのである。それでではスクナビコナとは何者だろうか。スクナビコナのスクナとは、『…

ヤマトタケルは開化天皇である⑯~ヤマトタケルはヒルコである。

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp『古事記』では、イザナギとイザナミは最初に水蛭子(ヒルコ)を生み、葦船に入れて流して捨てる。次に淡島を生んだが、これも子の数に入れなかった。 淡島は、空想上の島とされている。紀…

ヤマトタケルは開化天皇である⑮~ヤマトタケルはカグツチである

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp軻遇突智(カグツチ)について、『書紀』の本文に記載はない。 カグツチが登場するのは、異説第二からである。 「次に火の神の軻遇突智を生んだ。そのとき伊弉冉尊は、軻遇突智のためにや…

ヤマトタケルは開化天皇である⑭~熊野の神話の最古層

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jpイザナミの墓は、『書紀』では熊野の有馬村となっている。 その有馬村の地に、現在花窟神社がある。現在の地名では、三重県熊野市有馬町となる。昔は、三重県の一部までが紀伊国だった。 …

ヤマトタケルは開化天皇である⑬~延烏郎は日本最初の怨霊

熊野の神が熊であり、延烏郎であり、天火明命であり、崇神天皇であることを今まで語ってきたが、実は熊野本宮大社の神は女神である。 古代史研究家の戸矢学氏によると、神社の千木と鰹木で神の性別がわかるという。千木が外削ぎなら男神、内削ぎなら女神を表…