「人の言うことを聞くべからず」+

坂本晶と申します。はてなでは「坂本晶の『人の言うことを聞くべからず』」をやっています。こちらはサブブログとして、古代史、神話を中心に扱っていきます。『水瓶座の女』という小説を、太陽出版から販売しております。読んで頂けたら嬉しいです。

ヤマトタケルは開化天皇である(72)~百済武寧王の誕生

1~50を読みたい人はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp今回は『書紀』の雄略五年の記述を取り上げるが、まずその前に、雄略二年の記述から。二年の秋七月に、百済の池津媛、天皇の将に幸さむとするに違ひて、石川楯に婬けぬ。旧本に云はく、石河股合首の祖楯…

ヤマトタケルは開化天皇である~(71)開化天皇と清寧天皇、『書紀』と『先代旧事本紀』の関係

『古事記』の開化天皇は稚倭根子日子大毘々命である。 『書紀』「開化紀」では、稚日本根子彦大日日天皇である。「倭」と「日本」の違いが気になるが、まだ「倭」が何を意味するかわかっていない。 しかし「毘」と「日」の違いがあるので、稚倭根子日子大毘…

ヤマトタケルは開化天皇である(70)~神話を読み解くと神話が見える

1~50を読みたい人はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jpヤマトタケルは開化天皇である(57)~「子」は親子関係の否定 - 「人の言うことを聞くべからず」+でコメントを頂いたたぬきさんの件だが、正直わからない部分が多々あるのだが、気になったのは「2つ…

ヤマトタケルは開化天皇である(69)~『隋書 俀国伝』の多利思比孤から読み解けるもの

1~50を読みたい人はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp『隋書 俀国伝』に、「姓は阿毎、字は多利思比孤、号して阿輩雞彌」という者が登場する。聖徳太子ではないかとしばしば言われている人物である。 気になるのは、『隋書 俀国伝』は「倭国伝」ではなく「…

ヤマトタケルは開化天皇である(68)~天宇受売「神」が「名猿田毘古神」の「名」を顕した真の理由

1~50を読みたい人はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp今回は猿田毘古神について。『古事記』の猿田毘古神の記述。 ここに日子番能邇邇芸命、天降りまさむとする時に、天の八衢に居て、上は高天原を光し、下は葦原中国を光す神ここにあり。かれここに、天照…

ヤマトタケルは開化天皇である(67)~「等」はアバウトな否定、「其」は文脈を引き継ぐとは限らない。

1~50を読みたい人はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp大国主神の国譲りの神話の、健御雷神が八重事代主神、健御名方神の二神に国譲りを要求し、二神の了承を得て大国主神に再び国譲りの要求をした後の大国主神の台詞から。 ここに答へて白さく、「僕が子等…

ヤマトタケルは開化天皇である(66)~すり替えられた大国主神

1~50を読みたい人はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp『書紀』の大国主神の記述をもう一度見てみよう。 一書に曰はく、大国主神、亦の名は大物主神、亦は国作大己貴命と号す。亦は葦原醜男と曰す。亦は八千矛神と曰す。亦は大国玉神と曰す。亦は顕国玉神と…

ヤマトタケルは開化天皇である(65)~「云」は肯定、「謂」は否定

1~50を読みたい人はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp「以音」の意味が分かると、色々なことが分かる。 神生み神話の石土毘古について、「訓石云伊波、亦毘古二字以音、下效此也」とあり、「石は伊波と云うと訓み、亦毘古二字は音を以てす。下此に效(なら…

ヤマトタケルは開化天皇である(64)~「以音」は「字に意味はない」の意味

1~50を読みたい人はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp『古事記』の天津日高日子番能邇邇芸能命と木花之佐久夜毘売の話を見ていこう。ここに天津日高日子番能邇邇芸能命、笠沙の御前に麗しき美人に遇ひたまひき。ここに「誰が女ぞ」と問ひたまへば、答へ白さ…

ヤマトタケルは開化天皇である(63)~「おれ」は「お前」か?

1~50を読みたい人はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp大国主神は、須佐之男命の髪の虱を取っている時に、須佐之男命が眠ってしまった隙をついて逃げ出す。その後須佐之男命が気づいて後を追うくだりを見てみよう。かれここに、黄泉比良坂に追ひ至りて、遥に…

ヤマトタケルは開化天皇である(62)~倭健命は熊曾健か?

1~50を読みたい人はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp『古事記』の倭健命の熊曾征討を見てみよう。 読み下し文①。 天皇、小碓命に詔りたまはく、「何とかも汝の兄は朝夕の大御食に参出来ざる。専ら汝ねぎ教え諭せ」とのりたまひき。かく詔りたまひて以後、…

ヤマトタケルは開化天皇である(61)~須佐之男命は大国主神になったのか?

1~50を読みたい人はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp大国主神の神話の、沼河比売のくだりを見てみよう。八千矛神(大国主神)が沼河比売を夜這いした後からである。 またその神の嫡后須勢理毘売命、いたく嫉妬したまひき。かれ、そのひこぢ(夫)の神わび…

ヤマトタケルは開化天皇である(60)~丹波系は「僕」、出雲系は「吾」

1~50を読みたい人はコチラ↓ sakamotoakiraf.hateblo.jp 『古事記』では、丹波系と出雲系は一人称が違う。 丹波系の一人称は「僕」、出雲系は「吾」であり、どちらも「あ」、「あれ」と読む。丹波、出雲どちらか明確にしたくない場合は「我」を用いる。 他に…

ヤマトタケルは開化天皇である(59)~文脈で主語を判断してはいけない。

1~50を読みたい人はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp日本語は主語がなくとも意味が通じる。それは文脈で主語を判断しているからだ。 しかし『古事記』において、主語は文脈によって判断してはいけない。『古事記』を読む場合、文章の主語が抜けている時は…

ヤマトタケルは開化天皇である(58)~健内宿禰は女である。

1~50を読みたい人はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp『古事記』仁徳天皇の条で、また一時、天皇豊楽したまはむとして、日女島に幸行しし時、その島に雁卵を生みき。ここに健内宿禰命を召して、歌を以ちて雁の卵を生みし状を問ひたまひき。その歌に曰りたま…

ヤマトタケルは開化天皇である(57)~「子」は親子関係の否定

『古事記』開化天皇の条に登場する、開化天皇の子の日子坐王が春日の健国勝戸売の娘、沙本之大闇見戸売を娶って沙本毘古王、袁耶本王、沙本毘売命、室毘古王が生まれる。 うち袁耶本王は、「葛野之別、近淡海蚊野之別之祖なり」とあり、「之」と「別」で二重…

ヤマトタケルは開化天皇である(56)~「忍」と「押」と「弉」

1~50を読みたい人はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp『古事記』仁徳天皇の条の后妃子女の記述には、履中天皇は大江之伊耶本和気命とあり、その後「かれ、伊耶本和気命は天の下治らしめしき。」とある。 この場合、「之」が何を否定しているかが重要である…

ヤマトタケルは開化天皇である(55)~「別」と「和気」

「和気」は「別」と同音であり、「別」が丹波系と否定を意味するならば、「和気」は出雲系を意味する字である。 『古事記』垂任天皇の条の后妃子女の記述を見てみよう。 この天皇、沙本毘古命の妹、佐波遅比売を娶って生みましし御子、品牟都和気命。 とある…

ヤマトタケルは開化天皇である(54)~「迦」と「訶」、健は出雲系

1~50を読みたい人はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp『古事記』景行天皇の条の后妃子女の記述には、また倭健命の曾孫、名は須売伊呂大中日子の女、訶具漏比売を娶して生みましし御子、大枝王。 とある。 もう一度、ヤマトタケルの系譜を見ていこう。かれ、…

ヤマトタケルは開化天皇である 目次1~50

1~50までの目次を作りました。ページをめくる手間が省けると思います。ご利用下さい。ヤマトタケルは開化天皇である①~ヤマトタケルは開化天皇の代の人物 - 「人の言うことを聞くべからず」+ヤマトタケルは開化天皇である②~日本のオイディプス - 「人の言…

ヤマトタケルは開化天皇である(53)~「都」も否定、葛城長江曾都毘古と石之日売

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp『古事記』の国生み神話で、伊伎(壱岐)島を天比登都柱という。 丹波系と出雲系の区別のひとつは、丹波系が「天之~」で、出雲系が「天~」と表記されていることだが、天比登都柱は「天之…

ヤマトタケルは開化天皇である(52)丹波系は国つ神

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp大町阿礼さん 前回述べた誉田陵ですが、『古事記』には「御陵は川内の恵賀の裳伏崗にあり」とありますが、『書紀』には応神天皇の埋葬記事が一切ありません。したがって『書紀』の誉田陵は…

ヤマトタケルは開化天皇である(51)~「之」も否定、「イリ王朝」は出雲系

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp大町阿礼さん 『北円堂の秘密』興味深く読ませて頂きました。気になったところを何回かに分けて述べていきたいと思います。 藤原不平等が壬申の乱の際に田辺史のところに預けられていたと…

ヤマトタケルは開化天皇である(50)~「速」「別」は否定の意味

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp『古事記』仲哀天皇の条にはこのようにある。 かれ、健内宿禰命、その太子を率て、禊せむとして淡海(あふみ、近江のこと)また若狭国を経歴し時、高志の前の角鹿(敦賀)に仮宮を造りて坐…

ヤマトタケルは開化天皇である(49)~仁徳朝は虚構である(追記あり)

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp『古事記』の応神天皇の后妃、子女はこのように記載されている。この天皇、品陀真若王の女、三柱の女王を娶したまひき。一の名は高木之入日売命、次に中日売命、次に弟日売。(この女王等…

ヤマトタケルは開化天皇である(48)~『古事記での丹波、出雲の見分け方②

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp更新のために書いている直前で気付いたことがあり、考えていたことが破綻したのだが、書けるところまで書こう。カグツチの名前について、『古事記』の記述を見てみよう。次に火之夜芸速男…

ヤマトタケルは開化天皇である(47)~アマテラスとスサノオの誓約のカラクリ

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jp前回述べたヒコホホデミについて語るには、なぜ私が『古事記』の丹波系と出雲系の区別に気づいたのかを語るのがいいだろう。結論を先に述べれば、ヒコホホデミを丹波系とした見解とは逆に…

ヤマトタケルは開化天皇である(46)~『古事記』での丹波、出雲の見分け方

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jpヤマトタケルは開化天皇である(44)~訂正②天照大神は出雲の神である。 - 「人の言うことを聞くべからず」+で、延烏郎が西暦158年に新羅からきたと主張する必要が無くなった以上、ヤマト…

読者の皆様へのお願い

私は現在、『古事記』『日本書紀』『先代旧事本紀』『風土記』を使って、古代史、神話を研究しています。 そのうち『古事記』は原文付きですが、他は全部現代語訳です。最近は原文の重要性を感じて、岩波文庫の『日本書紀』の原文を買い揃えていますが、貧乏…

ヤマトタケルは開化天皇である(45)=迷惑なヒコホホデミ

シリーズ第一回目から読みたい方はコチラ↓sakamotoakiraf.hateblo.jpヒコホホデミが吉備品遅部雄鮒であり、目弱王であり、顕宗天皇であるというのが私の主張である。 今後、このヒコホホデミの話をしていくが、その前に、ヒコホホデミが丹波、出雲いずれの勢…